このページでは、「硬性憲法」と「軟性憲法」について紹介するよ。
「硬性憲法」と「軟性憲法」とは？
「硬性憲法」と「軟性憲法」ってなに？
どちらも、「どれだけ改正しやすい憲法か」ということを表す言葉だよ。
改正･･･内容を変えることだお！
「硬性憲法」と「軟性憲法」の違い
「硬性憲法」と「軟性憲法」の違いはなに？
違いは、次の通りだよ。
- 硬性憲法･･･改正しにくい憲法
- 軟性憲法･･･改正しやすい憲法
例えば、「この国の憲法は硬性憲法だな！」という場合は、その国の憲法が改正しにくいことを表すよ。
基準はなに？
「硬性憲法」と「軟性憲法」の基準ってなんなの？
明確な基準はないよ。
例えば、
「Aという国の憲法は硬性憲法だ！」という人もいれば、
「Aという国の憲法は軟性憲法だ！」という人もいるよ。
「考え方によって違う」ってことなんだね。
日本はどっち？
日本の憲法は、
「硬性憲法」なの？
「軟性憲法」なの？
日本の憲法は、「硬性憲法」と言われているよ。
1947年に憲法が作られてから70年以上経つけど、いまだに一度も改正されてないからね。
他の国ではどれくらい改正されてるの？
例えば
- ドイツ：60回
- フランス：27回
という具合に、他の国では頻繁に改正されてたりするよ。
改正されていない理由 ＝ 難易度が高い
なんで一度も憲法改正されてないの？
一番の理由は、「憲法改正する難易度がすごく高いから」だよ。
具体的に言うと、憲法を改正するには次のような手順が必要なんだ。
- 「憲法改正したい!!」って発案する
- 衆議院が発案する場合：衆議院議員の100人以上の賛成が必要
- 参議院が発案する場合：参議院議員の50人以上の賛成が必要
- 各議院の憲法審査会が発案する場合：憲法審査会の会長が提出する
- 衆議院と参議院でそれぞれ「憲法改正したいんだけどOK？？」って訊く
- 衆議院で3分の2以上の賛成が必要
- 参議院で3分の2以上の賛成が必要
- 国民に「憲法改正したいんだけどOK？？」って訊く
- 国民の過半数（全人口の半分以上）の賛成が必要
- 憲法改正成功！！(^o^)
なんか割と簡単そうに見えるんだけど、簡単じゃないの？
ぜんぜん簡単じゃないよ。
特に難しいのは、2.の項目にある
- 衆議院で3分の2以上の賛成が必要
- 参議院で3分の2以上の賛成が必要
という部分だね。
「衆議院」と「参議院」それぞれで、単独で「3分の2以上の賛成」が取れる政党なんてそうそう存在しないからね。
そうなの？
そうだよ。
じゃあ実際の議席数を見てみようか。
2017年4月現在、
- 与党である「自民党」の「衆議院」の議席数は「292」
- 与党である「自民党」の「参議院」の議席数は「126」
という感じだよ。
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| ▲衆議院の議席数（2017年4月現在） （引用：衆議院 – Wikipedia） | ▲参議院の議席数（2017年4月現在） （引用：参議院 – Wikipedia） |
ほぼ半分以上が「自民党」なんだね。
うん。
それで、憲法を改正するには次のような議席数が必要なんだけど･･。
- 「衆議院」で3分の2以上を取るためには「317」議席が必要
- 「参議院」で3分の2以上を取るためには「162」議席が必要
うわ･･全然足りてないね･･。
一番大きい「自民党」でさえ、
「衆議院」では、「25」議席、
「参議院」だと、「36」議席も足りないのか･･。
「連立政権」を組めば憲法改正も可能？？
でも「連立政権」ってやつなら、3分の2以上の賛成を取れるんじゃないの？
いま（2017年4月現在）だと、「自民党」と「公明党」が「連立政権」を組んでるんでしょ？
連立政権･･･政党同士が「協力しあおう!!」とタッグを組むことだお！
「連立政権」だからと言って、タッグを組んでいる政党が「何でもかんでも賛成してあげるね!!」ってなるわけじゃないよ。
むしろ意見が食い違うことのほうが多いよ。
例えば、なにかしらの法案を可決させる場合でも
「お前ら（自民党）が提案した法案に賛成してやるから、俺ら（公明党）の意見も法案に盛り込め!!じゃないと賛成しないぞ!!」
みたいなことがあったりするよ。
そうなんだ･･。
それに、（2017年4月現在）「衆議院」では「自民党」と「公明党」の「連立政権」でギリギリ3分の2以上の議席数を取れるけど、
「参議院」では「自民党」と「公明党」の「連立政権」でも、3分の2以上の議席数を取れないでいるよ。
余談だけど、「自民党」が「公明党」とタッグを組んでいるのは、「衆議院」での「衆議院の優越」を使いたいからだお！
詳しくは「衆議院の優越とは？」のページを見てお！
そうなんだ･･。
日本での憲法改正はすごく難しいんだね。
日本の憲法は「硬性憲法」だからね！
おわり
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