このページでは会派について紹介するよ。
会派とは?
会派ってなに?
会派は
議院内で活動する国会議員たちのグループ
だよ。
議院内で活動する国会議員たちのグループ
ってどういうこと?
このページ(委員会とは?)で、日本の国会では「なにか話し合うときはまず小さな集まりである委員会で話し合おう」というルールになっていると説明したけど
小さな集まりと言えど20~40人くらいで話し合うわけなので、全員が自分の好きなように発言するとまとまらないでしょ?
なので会派というグループを作って「委員会では会派ごとに意見をまとめてから発言しましょう」ってことになってるんだ。
じゃあ会派に入らないと委員会で発言できないってこと?
うん。
なので「法律作りに関わりたい!」という国会議員は会派に入るのが必須だよ。
会派と政党の違い
会派と政党の違いってなんなの?
違いは以下の通りだよ。
会派 | 政党 | |
---|---|---|
議会内 | どこで活動を行う? | 議会外 |
政策を実現すること | 何を目標としている? | 政権をとること |
国会議員のみ | メンバーは? | 国会議員、地方議員、一般人など |
委員会で話し合いできる | 入るメリットは? | 選挙で有利 |
特になし | 入るデメリットは? | 党の方針に縛られる |
くわしくは以下のページを見てね。
参考:会派と政党との違い
政党と会派のメンバ → 同じになる?
政党も会派も、どちらも「同じような考えだから一緒に活動しよう!」みたいなグループなんだよね?
てことはどちらも同じメンバーになるんじゃないの?
例えば
- A党の人たち → A党の人たちでAという会派を作る
- B党の人たち → B党の人たちでBという会派を作る
- C党の人たち → C党の人たちでCという会派を作る
みたいな感じで、実質的に政党=会派なんじゃないの?
そうだよ。
だからほとんどの会派は、政党と同じメンバーだよ。
例えば衆議院では、自民党の国会議員は全員「自由民主党・無所属の会」という名前の会派に入っているよ。(2019年7月現在)
だったら会派なんて作る必要なくない?
政党だけでいいじゃん。
政党って本来「日本をこういう風にしていきましょう!」っていう考えに賛同する人たちが作る、”ただの集まり”にすぎないんだけど
その”ただの集まり”の影響力があまりにも強くなりすぎたせいで
- 政党に入っていないと立候補できない選挙の仕組み(比例代表制)がつくられたり
- 政党に多額の税金を投入する「政党交付金」という仕組みがつくられたり
ということになった。
そんなこともあって日本では「会派より政党のほうが重要だよね」みたいな風潮になってしまって、ニュースなどでも会派のことがほとんど話されなくなってしまった。
その結果、君みたいに「もう政党だけでいいじゃん」と考える人が出てくるようになった。
というのが答えかな。
つまり、政党と会派というのは本来まったく違う存在というか、並行した存在なので「どっちが必要でどっちが不要」みたいに比べるようなものじゃないってことか。
会派の人数によって → 質問時間などが増える
会派に入っている人数が多くなると、なにかメリットがあったりするの?
以下のようなメリットがあるよ。
- 話し合いできる時間が増える
→人数の多い会派ほど、たくさん質問したりできる
- 「委員長」「理事」などの役職に就けるようになる
→役職に就いたほうが話し合いを有利にすすめることができる
逆に言うと人数の少ない会派は
- ほとんど発言できなかったり
- 役職に就けなかったり
するよ。
統一会派 → 複数の政党で作る会派
さっきも言ったように、委員会で話せる時間って会派の人数によって決められてるから
人数が少ない会派はほとんど発言権がなくなっちゃうんだ。
じゃあ会派を作る意味ないじゃん。
うん。
だから人数が少ない政党の人は
- 人数が少ない政党の人同士で会派を組んだり
- 大きい政党の会派に入らせてもらったり
という感じで複数の政党で1つの会派を作ることが多いよ。
ちなみに、このように複数の政党で作られる会派のことを「統一会派」と呼ぶよ。
例えば、衆議院の「自由民主党・無所属の会」という会派は
- 自由民主党・・・自民党の人たちが作った会派
- 無所属の会・・・無所属の人たちが作った会派
という2つの会派が合わさってできた「統一会派」だよ。
自民党の会派に、無所属の人たちが「入れてよ」って言ってできたのが「自由民主党・無所属の会」ってことか。
おわり
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