アメリカの大統領選挙が「選挙人」制度な理由を紹介するよ!
選挙人制度とは?
選挙人制度ってなんだっけ?
大統領選挙において、
国民
↓(選ぶ)
選挙人
↓(選ぶ)
大統領
という風に、
「選挙人」が間接的に大統領を選ぶことを「選挙人制度」と呼ぶんだったね。
詳しくは前のページ(アメリカ大統領選挙における「選挙人」とは?(1/3))を見てお!
選挙人制度がはじまった理由
アメリカの大統領選挙は、
国民
↓(選ぶ)
選挙人
↓(選ぶ)
大統領
という風に大統領を決めるんだったよね。
うん。
思うんだけど、
国民
↓(選ぶ)
大統領
という「直接選挙」にした方が分かりやすくない?
なんで「選挙人」なんて、ややこしいことをする必要があるの?
理由は、アメリカ建国時の”事情”が影響していると言われているよ。
”事情”ってなに?
次の3つだよ。
- 国民の「政治の知識」が不足していたから
- 奴隷がいたから
- 「合衆国(合州国)」だから
順番に説明するね。
国民の「政治の知識」が不足していたから
アメリカ建国時は、国民の「政治の知識」が不足していたの?
うん。
合衆国ができた当時は、そもそも国民は政治を知る手段がなかったんだ。※1
だから、「信頼できる人に大統領を選んでもらおう!」という考えが強かった。
それで「選挙人」という制度が生まれたと言われているよ。
奴隷がいたから
なんで「奴隷がいる」=「選挙人制にしよう」という考えになるの?
次のような理屈だよ。
合衆国ができた当時は、「奴隷」が存在していた。
↓
「奴隷」には選挙権がなかった。
↓
「奴隷」が多い州は、「俺たちの州は奴隷の人口分が選挙の意思に反映されない!これじゃ損だ!」と主張した。
↓
「じゃあ、”選挙人”っていう制度を作って、奴隷1人あたり3/5人※2とみなそう。」
「そして奴隷の人口分を”選挙人”という形で反映しよう。」
「奴隷に選挙権を与えないけど、奴隷の人口分は利用してやろう!」
って考えで生まれたってことか・・。
「合衆国(合州国)」だから
「合衆国(合州国)」だから ってどういうこと?
「アメリカ合衆国」という国は元々、
複数の「州」という名の「国」が集まってできた国なんだ。
だから、1つ1つの州の意思を尊重する必要もあったんだ。
なるほど。
だから、
「それぞれの州から、その州の代表として『選挙人』を選ぼう!」
「『選挙人』という名の州の代表に、合衆国の代表である『大統領』を選んでもらおう!」
ということになってるんだ。
大統領は、
「国民が選ぶ」という意味合いもあるけど、
「州が選ぶ」という意味合いもあるということか。
そう。
ちなみに、「州の意思を尊重しよう!」という考え方のことを「連邦主義」と呼ぶよ。
まとめ
というわけで一言でまとめると、
アメリカが選挙人制度を採用しているのは、
「アメリカが連邦主義だから」という理由だということだね。
日本とは事情が違うんだね。
おわり
※1:当時は「ラジオ放送」「テレビ放送」といったものはなかった。「新聞」はあったけど、識字率(字を読める人の割合)も低かったので、読んでいる人は極わずかだった。さらに、領土の広大さに対して交通も通信も未発達だったので、全土で直接選挙を行うことは物理的に難しかった。(wikiより)
※2:のちに3/4人になった(wikiより引用)
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