このページは
アメリカ大統領選挙でよく聞く「選挙人」について解説するページだよ。
「選挙人」とは?
アメリカ大統領選挙でよく言われる「選挙人」ってなに?
「選挙人」は、アメリカ大統領選挙で投票する人のことだよ。
え?
投票するのって「国民」じゃないの?
「国民」は「選挙人」を選ぶことになっているよ。
そして「選挙人」が「大統領」を選ぶことになっているよ。
つまり
国民
↓(選ぶ)
選挙人
↓(選ぶ)
大統領
という風に国民が間接的に大統領を選ぶってこと?
そう。
大統領選挙では、
- 一般投票
→「国民」が「選挙人」を選ぶ投票 - 選挙人投票
→「選挙人」が「大統領」を選ぶ投票
という2段階で大統領を選ぶことになっているんだ。
また、こういう風に「選挙人」が間接的に選ぶことを「選挙人制度」と呼ぶよ。
「選挙人」の数
「選挙人」の数ってどうやって決まるの?
州の人口数に比例して、州ごとに「選挙人」の数が割り当てられるよ。
例えば
- テキサス州:△△人
- ニューヨーク州:○○人
- カルフォルニア州:□□人
みたいな感じで、州ごとに「選挙人」の数が割り当てられるってこと?
そう。
詳しく言うと
上院の議席数+下院の議席数=選挙人の数
となるよ。
具体的に言うと・・?
例えば、「テキサス州」の「選挙人の数」は「38人」。
この「38人」というのは
- 上院の議席数:2人
- 下院の議席数:36人
の2つを合計した数だよ。
というか、そもそも「下院」と「上院」ってなんだっけ?
違いは(ザックリ)次の通りだよ。
- 上院:州の代表
- 下院:選挙区の代表
日本で言う「衆議院」と「参議院」みたいなもの?
まぁ簡単にいえばそうだよ。
「上院=州の代表」という位置づけだから、
どの州も絶対に最低「2人」が選出されるってこと?
そういうこと。
ちなみに「どの州も絶対に最低『2人』が選出される」ということが原因で
「1票の格差」が生まれて問題視されていたりもするよ。
人口が少ない州も多い州も、絶対に最低「2人」が選出されちゃうからか。
「選挙人」と「選挙人団」の違い
「選挙人」と「選挙人団」の違いってなに?
「選挙人団」は、「この候補者に投票します!」という「選挙人」の集まりだよ。
一般投票で、「国民」は「選挙人団」に投票するの?
そう。※1
例えば、(2017年5月現在)ニューヨーク州では「29人」の「選挙人」が割り当てられているんだけど、
大統領選挙の際には、次のようにそれぞれの候補者の「選挙人団」がつくられるよ。
- ○○候補の選挙人団:「私達29人は、○○さんに投票します!」
- △△候補の選挙人団:「私達29人は、△△さんに投票します!」
- □□候補の選挙人団:「私達29人は、□□さんに投票します!」
じゃあ、「○○候補に当選してほしい!」と思った場合は、「○○候補の選挙人団」に投票すれば良いのか。
そう。
そして、一般投票で過半数の票を得られた候補の「選挙人団」が、大統領投票で投票するという仕組みになっているんだね。※2
(ちなみに選挙人団の名前は記載されず、大統領候補者の名前を直接マークする州がほとんどらしいよ。)
選挙人の選ばれ方
「選挙人」ってどうやって選ばれるの?
「州」が「あなたが選挙人ね!」という感じで指名するよ。
え?
「州」が指名するの?
それじゃ国民の意思が反映されなくない?
「選挙人」を決めるのは「州」だけど
「州」は、国民の一般投票の結果を見て
「この選挙人団候補を正式な選挙人団にしよう!」という風に決めるよ。
だから、国民が「選挙人」が決めてるのと同義だよ。
ちゃんと民主主義で選ばれてるんだね。
おわり
※1:実際には、「○○候補の選挙人団」という名前で投票するのではなくて、「大統領:○○候補 副大統領:✕✕候補」という形で投票します。
※2:過半数を得られた候補者が「選挙人」をすべて獲得できる方式のことを「勝者総取り方式」と言います
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